個人再生手続について
個人再生手続は、原則として、債務者自身が自由に財産の処分や管理が行えますし、公法上・私法上も資格制限がないので、破産手続よりも利用しやすい制度といえます。
住宅資金貸付債権の許可弁済制度
これは、平成14年に改正されたものです。
改正前は、再生手続が開始された後は、再生債権の弁済等が禁止されていました。
これによると、住宅ローンを抱えた債務者の場合、せっかくそれまで住宅ローンを返済してきたのに、再生手続を開始することによって返済することができなくなりますので、それによって期限の利益を失い、多額の遅延損害金を支払わなければなりませんでした。
しかしながら、改正によって、再生計画の認可決定が確定する前でも、一定の要件を満たせば、裁判所の許可を得て、住宅ローンの返済ができることになりました。
再生手続開始要件の緩和
従前は、給与所得者等再生の開始について、債務者が過去に破産免責を受けていた場合には、免責の決定が確定してから10年経っていることが要件の一つになっていました。
しかしながら、平成16年の改正で、これが7年に短縮されました。 |